MARBLE SHEEP & THE RUN DOWN SUN'S CHILDREN/SHINJUKU LOFT(1995)

MARBLE SHEEP.jpg先日THE STRANGE MOONの2ndアルバム『SECOND TRIPS』(https://lsd-blog.at.webry.info/202104/article_5.html)を紹介したが。
そのSTRANGE MOONを率いるKenこと松谷健(ギター、ヴォーカル)がかつてやっていたMARBLE SHEEP & THE RUN DOWN SUN'S CHILDRENのライヴ盤。

キャプテン・トリップ・レコーズの15作目で、当時MERZBOWやPSYCHIC TVやMASONNAなどを出していた英国のレーベル、コールド・スプリングとの共同リリース。
ジャケットにはバンド名よりもアルバム・タイトルよりも大きく、カタカナで”コールド・スプリング”と書かれている。

1stアルバム『MARBLE SHEEP & THE RUN-DOWN SUN'S CHILDREN』(1990年)をリリースする以前の88年5月13日、5月31日、6月18日、旧新宿LOFTでのライヴ音源を1曲ずつ収録した、全3曲。
(MARBLE SHEEP & THE RUN DOWN SUN'S CHILDRENって当時そんなに頻繁にライヴやってたのか。俺は90年代末に復活してMARBLE SHEEPになってからしか観ていない)
音質はあまり良くないが、ブートっぽいRAWな音として楽しめる。

「Cement Woman」は『MARBLE SHEEP & THE RUN-DOWN SUN'S CHILDREN』に収録され、その後90年代末以降のMARBLE SHEEPでもレパートリーとなっていた代表曲のひとつだが、再編後にヘヴィなR&Rとしてプレイされていたのとは同じ曲と思えないほどアレンジが違う。
20分半もあり、ちょっとPINK FLOYDあたりを想起する静かなイントロから徐々に熱を帯びてノイジーになっていく。
ZENI GEVAなどで知られる田畑満がヴォーカルとしてゲスト参加。
(ここでは”Mara Tabata”とクレジット)

「Hawks Out」はバンドが音楽性を変えた90年代前半には演奏されなくなった曲で、スタジオ録音は残されていないはず。
曲名通りHAWKWINDを思わせる強力な反復&疾走ナンバー。
INCAPACITANTSの美川俊治がオーディオ・ジェネレーターでゲスト参加しているので、ますますHAWKWINDっぽい。
コレも16分に及ぶ熱演。

最後の「Fish」は、これまたその後のアルバム『BIG DEAL』(1992年)に収録されたトロピカルなヴァージョンと同じ曲とは信じられない、ラウドなギターがうなりを上げるヘヴィ・サイケなアレンジ。

いずれも、『BIG DEAL』から解散までの楽園志向とも言うべき方向性とは別のバンドみたいな。
しかし”ヘヴィ・サイケデリック・ハード・ロック”を標榜していたこの時期のMARBLE SHEEP & THE RUN DOWN SUN'S CHILDRENも実にカッコいい。
そして、収録されたライヴから31年、リリースからでも26年経つ今も、松谷健はしぶとく活動を続けている。
当時500枚限定だったというこのアルバムも、今ではBandcampで聴ける。