漫画家に限らぬ…

ロダンのココロ.jpg『ロダンのココロ』で知られる漫画家・内田かずひろが、今年の2月に一時ホームレス状態だったのだという。

いわゆる”消えた漫画家”とかの話じゃないんだぜ。
挿画を担当した児童書がこの1月に発売されたばかりで、その書籍の原画展が、まさにホームレス状態となった2月に開催された、バリバリの現役。

住んでいたアパートが取り壊しになった、というきっかけがあったものの。
他のアパートを借りるお金はなかった、と。
仕事がないワケじゃない、現役の漫画家が。
アパートを退去して、知人宅に1ヵ月居候した後、行き場がなくなったのだそうで。

幸いなことにホームレス状態は解消されたものの、現在は生活困窮者を支援する一般社団法人が運営するシェルターに住んでいるのだという。
新しいアパートに移るお金は今もないらしい。
そんなか…。


一本どっこのフリーランスを象徴する存在のひとつが、漫画家だろう。
凄まじいまでのピラミッド構造。
頂点には無限かと思えるほどの財産を築く人たちがいる(鳥山明とか青山剛昌とかな)一方で、三角形の最底辺の人々は、次々に現れては消えていく。


ホームレスにならないまでも。
80年代に「少年サンデー」や「少年ビッグコミック」でそこそこ人気だった某漫画家は、90年代半ばには都内で警備員のアルバイトをしていた。
(俺の友人のバイト先の同僚だったのだ。同僚が漫画家の〇〇〇〇〇と知った友人が興奮気味に連絡してきたのを覚えている)
彼が90年代後半以降に漫画家として盛り返したという話は聞かない。


漫画家に限らぬ。
内田かずひろの件を知って、まず何よりも思ったのは、我が身だ(苦笑)。
コロナ禍で取引先の出版社が出社禁止になったりで、昨年は仕事が激減。
昨年の原稿収入はここ数年で一番少なかった。
(マジでシャレにならんぐらい少なかった。確定申告の作業をしていて泣きそうになった)
いざという時ホームレスになる覚悟、あるいはそれを良しとせずこの世から消え去る覚悟、は常に求められている、気がする。

望んで今の浮き草暮らしになったワケではない、気が付いたらそうなっていたのだが。
ともあれ、最終的には自分のケツは自分で拭かねばならんのである。
(幸い今年は自分が仕事した本が次々と出ているので、まだまだ生きますよ、多分)