THE DOORS/LIVE AT THE MATRIX 1967(1989)
(たくさん持ってるぞ)
THE DOORSのブラック・パンサー盤ブートCDは、以前『THE LIVE DOORS』を紹介しているが。
(https://lsd-blog.at.webry.info/201710/article_23.html?from_sp)
こちらはそれよりも前にリリースされたモノで、俺が入手したのも先。
というか、俺が初めて買ったDOORSのブートがコレだった。
いやあ、『THE LIVE DOORS』もコレも、ひどいジャケットですねえ。
しかし一方で、れっきとしたブートのはずなのに、キネマ旬報編集長として知られた掛尾良夫がライナーノーツを寄せている。
ブラック・パンサー本当にワケわからん…。
(掛尾氏のライナーでは、やはりというかジム・モリソンのUCLAの同窓としてフランシス・フォード・コッポラとジョン・ランディスの名前が挙げられている)
1967年3月7日と10日、サンフランシスコのMATRIXでのライヴ音源ではないかと言われている。
だとすると10日のライヴを収録したとされる『THE LIVE DOORS』とは何曲か重複していることになるが。
一生懸命聴き較べたりしたことはないんで、そこらへんはわからない。
ちなみにこれらの音源は2009年に(一応)”公式”リリースもされていて、そちらでは実際のライヴとは曲順が変更されているという。
(持ってない)
『THE LIVE DOORS』と共通しているのは、どの曲もスタジオ録音かと驚くほどの、ライヴ感のない端正な演奏で、しかもかなりの高音質で録音されていること。
オルガン・ソロがオリジナルとちょっと違ったり、時々控えめな拍手が入ったりするので、ライヴと知れる。
バンドはほとんど激することなく、観客が歓声を上げることもない。
(ジム・モリソンは時々鋭いシャウトを聴かせるが。あと『THE LIVE DOORS』同様、レイ・マンザレクと思われるコーラスがかなり前面に出ている)
この時点ではデビュー・アルバム『THE DOORS』はリリースされていたものの、「Light My Fire」が大ヒットするのは4ヵ月後のこと。
『THE DOORS』の楽曲に混じって、この時点で次作『STRANGE DAYS』(1967年)に収録される「People Are Strange」「Moonlight Drive」「Unhappy Girl」「My Eyes have Seen You」「I Can't See Your Face In My Mind」どころか、3rdアルバム『WAITING FOR THE SUN』(68年)の「Summer's Almost Gone」、果てはラスト・アルバム『L.A.WOMAN』に収録されるジョン・リー・フッカーのカヴァー「Crawling King Snake」まで演奏されているのに驚く。
『THE DOORS』から『MORRISON HOTEL』(70年)までのアルバムをすべて1年と空けずにリリースし、あっという間に駆け抜けてしまったバンドのクリエイティヴィティの発露、とも言えるだろう。
アラン・トゥーサンの「Get Out Of My Life Woman」がカヴァーされているのも目を惹く。
一方で「Light My Fire」も「The End」も入っていないのだが。
THE DOORSのオフィシャルなライヴ・アルバムはいずれも1968年以降の音源で。
ここで聴ける彼らの演奏は、随分ムードが違う。
荒れ狂う「The End」(の抜粋)が入っていた『THE LIVE DOORS』ともまた違う。
生真面目と言ってイイほどの”新人バンド”の演奏(「Unhappy Girl」の長いイントロを聴くと、レイ・マンザレクがクラシックの正当な教育を受けた人だったことがよくわかる)は、初々しく瑞々しい。
その一方で、『THE LIVE DOORS』を聴いた時の感想と同様に、当時のこの人たち、盛り上げようとかエンターテインしようという意識はあったの?…とも思ってしまうのだが。
ともあれ俺ほどブラック・パンサーのブートCDの話をしている人間も他におるまい(笑)。