THE UP/KILLER UP! 1969-1972(1995)

画像THE UPを初めて聴いたのは、『MICHIGAN MIXTURE VOLUME Ⅰ』というアナログのオムニバス盤で。
当時、デトロイトのロックを聴き込もうと思ってもタマがなく、こういうのを見つけると、金が続く限り買っていた。
(以前どこかで書いたが、THE IGUANASというバンドが入ってるオムニバスを見つけて「イギーだ!」と思って買ったら全然別のIGUANASだった、なんてこともあった)
で、コレはMC5の発掘音源とかそこらへんを熱心にリリースしてきたTOTAL ENERGYから、1995年に出た編集盤。

THE UP。
(このCDでは基本的に定冠詞付きの“THE UP”になってるけど、活動当時は基本的にただの“UP”と表記されていたらしい)
かのSONIC'S RENDEZVOUS BANDのベーシストだったゲイリー・ラスムッセン(その後パティ・スミスのバックも務めた)が参加していたバンド、ということで、聴きたくてしょうがなかった。
それが、未発表曲てんこ盛りでCDにまとめられたんだから、すぐ飛びついた。
まあどんな音なのかは、オムニバスで既に知っていたんだけど。

…で、THE UPといえば(?)、やはりというか(?)、ヴォーカルのフランク・バック。
コレが…ひどい!(苦笑)
今改めて聴いても、本当にひどい。
グダグダのヘロヘロ。
多分というか、明らかに吸い過ぎだ(笑)。
それにしてもひどい。
どうしてこの人が、ヴォーカリストだったんだろうか。
きっと、いい人だったんじゃないかと思う(笑)。

ジミ・ヘンドリックスで有名なアール・キングの「Come On」とか、THE YARDBIRDSでお馴染み「Train Kept A Rollin'」とかのカヴァーも入ってるんだけど、とにかくフランク・バックのヴォーカルで全部台無しになっている(苦笑)。
当時収監されていたMC5のマネージャー、ジョン・シンクレアの解放を願う「Free John Now」も、「ふり~じょんな~う!」というフランクのシャウトでズッコケ。
しかしなんだか憎めないのは、代表曲「Just Like An Aborigine」他の、ドヘタクソなヴォーカルを補って余りある(笑)朴訥でシンプルな曲の良さ、か。
ズンドコズンドコ迫ってくるイモっぽくもへヴィな演奏も、なんともいえない味がある。

ボブ(ギター)とゲイリー(ベース)のラスムッセン兄弟は、このバンドのあとに白黒混成バンド・UPRISINGを結成。
上で書いたとおり、ゲイリー・ラスムッセンはその後SONIC'S RENDEZVOUS BANDやパティ・スミスのバック、そしてTHE SCOTT MORGAN BANDとかTHE RENDEZVOUS BANDなんかで活動。

数年後、新宿のDISK UNIONで、このCDが400円で売られているのを見た。
「ああ、うん…」と思った(笑)。
ところがこのアルバム、今中古で買うと、けっこう値が張るらしい。
俺もこうやってボロクソ言いながら、今も時々聴いてる(笑)。


(2016.12.9.改訂)

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