AMON DUUL Ⅱ/LIVE IN LONDON(1974)
AMON DUUL Ⅱの名を初めて知ったのは、学生の頃に立ち読みした、(確か)ホラー映画に関するムックだったと思う。(本のタイトルも何も覚えていない)
その本の後半に“ホラー映画的なロック”みたいなテーマのコラムが載っていて、そこで紹介されていたのがFAUSTの『FAUST』とAMON DUUL Ⅱの『LIVE IN LONDON』だったのだ。
(他にも紹介されていたかもしれないが、記憶にない。それにしても今考えると、執筆者の趣味に凝り固まった、とんでもなく偏った記事だね…)
FAUSTは当時既に聴いていたと思うが、AMON DUUL Ⅱはまだだった。
そのコラム(誰が書いていたのかも、まったく記憶にない)には、AMON DUUL Ⅱのそのアルバムには「目の震える王様」なんて曲が入っていて…などと書き連ねてあって、俄然興味を引かれたのでありました。
それからしばらく経って、何かの用事で出かけた札幌市郊外(澄川とか平岸とか…それも今じゃ思い出せない。“郊外”ってほどでもなかったか)で見つけた、小さな中古盤屋。
その頃の常として、金もないのに入店して一通りチェック。
それは、窓際のバーゲンコーナーの段ボール箱に入っていた。
AMON DUUL Ⅱ『LIVE IN LONDON』、独TELEFUNKEN盤の再発LP(1982年の)、500円。
しばらくはそれが俺の手元に存在する唯一のAMON DUUL Ⅱの音源で、随分聴きまくった。
1972年録音、オリジナル・アルバムとしては唯一のライヴ盤。
(再結成後の『LIVE IN TOKYO』を除く)
当時のメンバーは、ジョン・ヴァインツァール(ギター、ヴォーカル)、ローター・マイト(ベース、ヴォーカル)、クリス・カーラー(ギター、ヴァイオリン、ソプラノ・サックス)、フォルク・U・ログナー(オルガン、シンセサイザー)、レナーテ・クナウプ=クローテンシュヴァンツ(ヴォーカル)、ダニエル・セクンダス・フィッヘルヒャー(ドラム)、ピーター・レオポルド(ドラム)の7人。
とにかく1曲目「Archangels Thunderbird」…ツイン・ドラムがドッスンドッスン鳴って、つんのめるようなギター・リフが響き、珍妙なメロディの女性ヴォーカルが斬り込む、いびつなへヴィ・ロック…は、たちまち俺を虜にした。
(何しろお金もタマもなかったからね…すぐに他のアルバムを買いそろえるのは無理だったし、このアルバムばっかり聴いてた)
今になって改めて聴けば、どのスタジオ作とも違うラフな音質(なんとエンジニアはパブ・ロックの神、故ヴィック・メイル)に荒々しい演奏、アルバム『WOLF CITY』(1972年)でバンド自らが認める頂点を極める、その直前のカオティックなステージの模様をコンパクトに聴かせて云々…と、このアルバムの位置づけを語ることが出来るワケだが、なにしろ当時はコレしか持ってない。
コレが俺にとってのAMON DUUL Ⅱのすべてだった。
ホントによく聴いてたなー。
約20年後に、当の自分がそのアルバムのライナーを書くことになるとか、想像もしていなかった頃の話だ。
…ってなワケで現行の国内盤CDのライナーノーツは俺が書いたんだけど、残念なことには、現在このアルバムはジャケットが差し替えられて、全然違う装丁になってしまっている。
オリジナルのアートワークは、後にNew Wave Of British Heavy Metal系のジャケットを多く手掛けるあのロドニー・マシューズで、多分権利関係で何か問題があったんだと思う。
ここに貼ってあるのは、もちろんオリジナルのジャケット。
500円で買ったLPは、今でも手元にちゃんとある。
(2016.12.19.改訂)
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