Tarja/IN THE RAW
元NIGHTWISH、という肩書はもう不要じゃないだろうか…と思う“ターヤ”ことターヤ・トゥルネン、7作目のソロ・アルバム。
タイトルはガレージ系なんかでよく使われる意味ではなく、生々しい内面の吐露みたいなところをイメージして付けられたらしい。
本人によれば、「クリエイティヴであることは苦痛を伴う。アルバムの歌詞を書き上げたとき、自分が空っぽになって、浄められたように感じた」とのこと。
オペラティックにして透明感あふれる歌声は、NIGHTWISH時代から変わらない。
しかし楽曲の幅は随分広がっていて。
その分表現の幅も広い。
NIGHTWISHをクビになってしまったターヤだが、ソロ転向はむしろ結果オーライだったと思う。
このアルバムもメタリックかつダンサブルな「Dead Promises」に始まり、ダークでゴシックな感じの「Goodbye Stranger」(しかしメロディはキャッチー)、ポップでありながらしっとりとした「Railroads」…と、多彩な楽曲を聴かせる。
「You And I」ではピアノだけをバックに切々と歌い始め、そこにクラシカルなストリングスが入ってくる。
同じくピアノから始まる「The Golden Chamber」はクラシックとトラディショナルが融合したようなムードで、ターヤは美しいスキャットだけを聴かせ。
かと思えば「Spirits Of The Sea」はダークでヘヴィでアトモスフェリック。
KAMELOTのトミー・カレヴィックがイントロで語りを入れる「Silent Masquerade」は、ターヤとトミーのデュエットでドラマティックに盛り上げる。
ゲストはトミー・カレヴィックだけでなく、「Dead Promises」ではSOILWORKのビョーン“スピード”ストリッドが、「Goodbye Stranger」ではLACUNA COILのクリスティーナ・スカビアが歌唱を披露している。
アメリカにスウェーデンにイタリアと、かなり国際色豊かな顔ぶれがそろった。
何しろターヤがNIGHTWISHを脱退してから既に14年が経過している。
(もうそんなに経っているのか…)
母国フィンランドではドラマやCMにも出演していて、けっこう大スターらしい。
ソロとして来日したのはNIGHTWISH脱退後10年ほども経ってからで、ヨーロッパと日本では評価や人気に随分開きがあるように感じるものの、日本での人気がどうあれヨーロッパでは今後も磐石だろう。
ルックスがだんだん怖い感じになっているのが心配と言えば心配だが…。
『IN THE RAW』、8月30日より発売中。
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