VANITY FARE/Hitchin' A Ride(1970)

画像1970年の大ヒット曲。

オカリナ(?)らしき音のイントロに、ペイジ・ワンのレーベル・メイトだったTHE TROGGSの「Wild Thing」を思い出しますね。
裏打ちで入るピアノのリフもカッコいい。
そして、さわやかなヴォーカルに、さわやかなコーラス。

1965年、ケントにてTHE AVENGERSという勇ましい名前で結成。
当時のメンバーはトレヴァー・ブライス(ヴォーカル)、トニー・グッデン(ギター)、トニー・ジャレット(ベース)、ディック・アリックス(ドラム)の4人。
68年のデビュー・シングルがTHE SUNRAYSのカヴァーだったことで明らかな通り、英国バンドながらTHE BEACH BOYSあたりをはじめとするアメリカのサーフ・ポップの影響大。

しかしこの7inchでは、アレンジの随所にTHE BEATLESを意識したような部分が。
(一方、後半のアレンジはなんだかTHE SHOCKING BLUEの「Venus」みたい)
A面「Hitchin' A Ride」の邦題は“夜明けのヒッチ・ハイク”。
“指を立てても車は止まらず/丸1日近くここにいるよ/ヒッチハイクするのに/ヒッチハイクするのに/朝早くから家を出て/電車で行くにはお金がなくて/凄い雨で溺れそうだよ/ベイビーのそばに行くために家を出て来たのに”みたいな歌詞。
(意訳。しかし、井上陽水かコレは)

普段このブログで紹介するようなR&Rとはかなり縁遠いバンドのように思えるけど。
ところが…この7inchを録音する前に加入した5人目のメンバー、バリー・ランドマン(キーボード)って…なんと、元KIPPINGTON LODGE。
そう、BRINSLEY SCHWARZの前身バンド。
ニック・ロウは、こないだここで紹介したばかり。
何処で何がつながってるか、わかったもんじゃありません。
バリーがVANITY FAREに参加したせいで、KIPPINGTON LODGEの後任キーボーディストとしてボブ・アンドリュースが加入し、1970年にはBRINSLEY SCHWARZへと…。
更に脱線すると、KIPPINGTON LODGEは単にBRINSLEY SCHWARZの前身バンドというだけじゃなく…68年のデビュー・シングル「Shy Boy」はTOMORROWのカヴァー(キース・ウェスト作曲)で、マーク・ワーツの『A TEENAGE OPERA』収録曲。
何処までつながっていくか、まったくわかったもんじゃありません。

…話をVANITY FAREに戻すと。
このあとトニー・グッデンとディック・アリックスが脱退し、エディ・ウィーラー(ギター、ヴォーカル)とマーク・エレン(ドラム)が加入。
しかしハード・ロックやプログレやグラムの70年代、かつてのようなヒットが出なくなる。
そこで70年代半ば、バンドはとんでもない決断を。
レコード制作をやめて、かつてのヒット曲を携えてヨーロッパをツアーして食って行こう、という。

実際、バンドは1974年を最後に、その後86年までレコードを出さず、メンバー交代を繰り返しながらツアーだけで食っていくことに。
そして…エディ・ウィーラーとマーク・エレンを中心に、オリジナル・メンバーが一人もいなくなったバンドは(しかし一度も解散せず)、今もいわゆる“ノスタルジア・サーキット”でのライヴ活動を続けているという…!

2011年のパッケージ・ツアーは、VANITY FARE以外にTHE MERSYBEATS、ウェイン・フォンタナ、クリス・ファーロウというメンツ。
バンドのHPをチェックすると、既に来年半ばまでツアーの予定が詰まっている。
そういうのもアリなんだなー。
人生いろいろ。

それにしても、数年前にCOLOSSEUMで来日してジャズ・ロックを演っていたクリス・ファーロウも、一方でいまだにノスタルジア・サーキットで「Out Of Time」とか歌ってるのかー。
本当に、人生いろいろだな…。


(2018.1.22.改訂)

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