THE STOOGES/LIVE 1971 & EARLY LIVE RARITIES(1991)

STOOGES.jpg1991年…ほとんど毎月、掘り出し物を求めて西新宿をうろついていた頃に入手した1枚。
(げっ、30年前か)

イギー・ポップの60年代末~70年代前半の非公式音源のうち、大体90%は1972~74年のIGGY AND THE STOOGES時代のモノだと思う。
エレクトラ・レコーズで2枚のアルバムを出して71年に解散したオリジナルのTHE STOOGES時代の音源は非常に少ない。
ジャケットにエレクトラ時代のバンド・ロゴがあっても、中身は73~74年のリハーサル、という場合がほとんどだったりする。

ところがこのCDは違った。
1970年に2ndアルバム『FUN HOUSE』をリリースした後、メンバー交代を重ねながらTHE STOOGESが解散へと向かっていた71年のライヴを中心とした音源集。
6曲が71年で2曲が70年、もう2曲が68年という裏ジャケットのクレジットを見て、目玉が飛び出しそうになった。
しかも71年のライヴの1曲目が「I Got A Right」という。
72年にロン・アシュトンがギターからベースにコンバートしたIGGY AND THE STOOGES(リード・ギターはもちろんジェイムズ・ウィリアムソン)の幻のレパートリーだった「I Got A Right」。
(70年代後半以降はイギー・ポップのソロのレパートリーとして復活するが)
なんと、STOOGES解散前から演奏されていたのか、と。

裏ジャケットには、前半6曲は1971年5月セントルイスでのライヴとある。
二つ折りの簡素なインサートを開くと、メンバーはイギー・ポップ(ヴォーカル)、ロン・アシュトン(ギター)、ジェイムズ・ウィリアムソン(ギター)、ジェイムズ・レッカ(ベース)、スコット・アシュトン(ドラム)との表記。
うおおおお。
ロンとジェイムズのツイン・ギター時代のライヴ!
そして残り4曲はデイヴ・アレクサンダーがベースだったオリジナル編成でのライヴ。
2曲は70年の有名な”Crosley Field Festival Cincinnati”の「T.V.Eye」と「1970」、2曲は68年”Wampler's Lake”での「Ron's Jam」と「What's You Gonna Do」。
うおお、こりゃすげえ。

問題は、音質だった。
並のブート以下、およそ聴けたもんじゃないレベル。
これまでに聴けたことのなかった音源が聴けた喜びと、劣悪にもほどがある音質に対する失望…の間で、引き裂かれるような思いを味わった1枚(笑)。

ともあれ1991年の時点で、71年のツイン・ギター編成での「I Got A Right」が聴けたのはこの1枚だけだったと思う。
そして71年の他の5曲は、それまで全く聴いたことのない楽曲だった。
72年のIGGY AND THE STOOGESでも「I Got A Right」や「I'm Sick Of You」や「Gimme Some Skin」などの名曲がお蔵入りになったが。
デイヴ・アレクサンダーがクビになってスティーヴ・マッケイ(サックス)がバンドを離れた70年代以降のTHE STOOGESでも、『FUN HOUSE』(70年)でのファンクやフリー・ジャズに接近したスタイルから、その後のIGGY AND THE STOOGES『RAW POWER』(73年)につながるソリッドなR&Rへの移行が図られていたのだ、ということを、このCDで初めて知ったのだった。
とはいえ、「You Don't Want My Name」は『FUN HOUSE』の方向性の延長線上と感じられるし、「That's What I Like」は「1969」の改作みたいなリズム。
試行錯誤の時代だったのだなあ。

それにしても、THE STOOGES~イギー・ポップのソロを通して、ツイン・ギター編成ってほとんどこの頃だけなんだよな。
スコット・サーストンとかアイヴァン・クラールとか、キーボード兼ギターのメンバーがいて時々ギター2本になるという時期はあったけど(90年代はイギー自身がギターを弾いたりも)、専任ギタリストが二人というのはロン・アシュトン以外にビル・チータムまたはジェイムズ・ウィリアムソンがいた1970年~71年だけだったはず。
(何故だろう)

1970年の2曲は抜粋。
インサートにクレジットはないものの、もちろん「1970」ではスティーヴ・マッケイがサックスを吹いている。
68年の「Ron's Jam」はイギー・ポップ抜きのインストゥルメンタルで、『FUN HOUSE』リリース後にドラッグとアルコールで使い物にならなくなったデイヴ・アレクサンダーが、この時点ではリード・ベース的な強力なプレイを聴かせていたことがわかる。

まあ、どれも劣悪な音質なんですけどね。
リリース元のスターファイターという謎のレーベルは、結局このライヴ盤しか出していないらしい。

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